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2020年はコロナ禍の影響で「補助金」や「助成金」という言葉が再び世間で注目された年です。
その中でも特に経済産業省が管轄する補助金についてはコロナ禍で非常に落ち込んだ経済環境を少しでも改善させるため支援の拡充を掲げ大きく注目されております。
本ブログでは、この補助金に焦点を当てて全2回で書きたいと思います。
1.新型コロナウィルスの影響 ~新型コロナウィルスの感染拡大は企業活動にどの程度影響を及ぼしているか?~
「新型コロナ」関連の経営破たん(負債1,000万円以上)は、2月からの累計が全国で573件です。
「新型コロナ」関連破たんのうち、従業員数(正社員)が判明した526件の従業員数の合計は1万805人
526件その内、従業員数50人未満の企業が488件(更に10人未満の企業が341件)と倒産企業の小規模傾向が顕著になってきました。
因みに従業員50名以上の破たんは8月以降10月までで、それぞれ1件です。
業種別件数では宿泊業、飲食業などを含む宿泊業や飲食業が含まれるサービス業他が全倒産3858件の内1,306件と全体の3割以上を占めております。
この事から「来客」を前提した業種で従業員規模の小さな企業にとっては非常に苦しい2020年前半だったと思われます。
*上記の数値は東京商工リサーチホームページ「新型コロナウイルス」関連破たん状況(10月8日午前11時時点)と企業倒産状況(半期)参照
2.中小零細企業の取るべき対策
終息までの事業継続計画と終息後の事業成長計画の大きく二つに分かれます。
その対策の根幹に有るのが資金調達です。
コロナ禍に関わらず経済不況化を乗り切るには運転資金の確保(守り)と事業成長のための投資(攻め)が必要です。
「適切な資金調達」を行うには「手段」の選択が重要となります。
コロナ禍における活用すべき【融資・補助金・助成金】の概要
スピード重視の場合は融資がおすすめ。
融資:日本政策金融公庫では最大3億円、3年間実質無利子、基準利率-0.9%など特別措置を講じた貸付制度が設けられている。
・新型コロナウイルス感染症特別貸付(中小企業事業)
・新型コロナウイルス感染症にかかる衛生環境激変特別貸付(国民生活事業)
・経営環境変化対応資金 (セーフティネット貸付)
補助金:過去最大級の予算!(3,660億円)補助率も拡充&通年公募に
・小規模事業者持続化補助金
・IT導入補助金
・ものづくり補助金
助成金:新型コロナウイルスの影響に即した助成金が発足!
・雇用調整助成金
・働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)
・事業継続緊急対策(テレワーク)助成金
3.補助金を受給するコツ
補助金とは?=国が推進したい事業をサポートするために支給されるお金!
補助金とは、国や地方公共団体等から支給されるお金のことです。
国や行政機関が掲げる政策目標を達成するため、その目的に合った事業をサポートするために給付されます。
補助金の種類は多くそれぞれに目的・条件が異なります。補助の有無や額については審査が有り申請すれば給付されるものではありません。
補助額と注意点
補助金は対象となるものが限定されたり、要した費用全てに対して支払われるものでもありません。
条件によっては補助割合が決まっていたり上限額があるためよく確認する必要があります。
また、補助金は「後払制」であること・採択率が低い傾向であることに注意が必要です。
助成金との違いとの違いを知る
制度によって異なることも有りますが補助金と助成金は需給元の管轄と制度の考え方が異なります。
主な交付元・・・ 補助金:経済産業省や自治体 助成金:厚生労働省
受給の条件・・・ 補助金:審査に通過すること 助成金は受給要件を満たすこと
補助・助成目的・・・ 補助金は事業を通じて社会・経済を活性化すること 助成金は雇用や労働環境等を整備するため。
申請期間・・・補助金は基本的に限られた期間:一ヵ月~という事例が多いです。助成金は補助金と比べ長期間設けられていることが多いです。
今回は補助金概要についてコロナ禍における中小零細企業の資金対策と合わせて書きました。
次回のブログでは、小規模事業者持続化補助金・IT導入補助金・ものづくり補助金の3つの補助金について具体的に事例にお話ししたいと思います。