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前回のブログでは補助金概要について書きました。今回は小規模事業者持続化補助金・IT導入補助金・ものづくり補助金の3つの補助金について具体的にお話ししたいと思います。
また、最後には申請までの流れを注意点と合わせてご紹介しますので今回も最後までご覧ください。
4.補助金毎の制度概要と活用ケース
具体的に補助金の活用ケースと注意点をご紹介します。
小規模事業者持続化補助金の活用ケース
・新規顧客獲得のためのWebサイト制作(士業事務所)
・リニューアルオープン用のチラシ制作(整体院)
・新規顧客開拓&顧客満足度向上のための玄関改修工事(飲食店)
・差別化戦略のための新機材導入(製造業)
注意点
・「販路拡大」が目的であることが必須。
・汎用性があり目的外使用になり得るものの購入費用は補助対象外となる
例:パソコン・タブレットPCおよび周辺機器(ハードディスク・LAN・Wi-Fi・サーバー等、自転車等)
・「自動車等車両」のうち、「減価償却資産の耐用年数等に関する省令(昭和40年大蔵省令第15号)」の「機械及び装置」区分に該当するもの
(例:ブルドーザー、パワーショベルその他の自走式作業用機械設備)についてのみ、機械装置等費での計上が可能
ものづくり補助金の活用ケース
・生産性向上に向けた中型機の設備導入(製造業)
・高齢化社会に役立つサービスの試作品開発(電気・通信業)
・治療に活用できる最先端画像診断機械の導入(医業)
・急速冷凍技術の開発(食品業)
注意点
・「働き方改革や被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボイス導入等に対応すること」が必須である
・賃金引き上げによる加点を希望する場合、従業員への賃金引上げ計画の表明書に給与支給総額を年率平均何%増加させ、事業場内最低賃金を地域別最低賃金+何円の水準とする計画であるかを記載して添付する必要がある。
(※給与支給総額を年率1.5%~増加する、事業場内最低賃金を地域別最低賃金+30~円とすることが必須です)
IT導入補助金の活用ケース
・生産性向上のためのレセプトコンピュータの導入(医業)
・業務管理の負荷軽減のため会計システムの導入(教育事業)
・商談の促進のためVR機能を持つツールの導入(建設業)
・業務効率向上のため業界向け業務支援システムの導入(介護事業)
注意点
・IT導入支援事業者を通じて、ITツールを導入する必要があります。IT導入支援事業者以外からITツールを導入しても対象になりません。
・「働き方改革や被用者保険の適用拡大、賃上げ、インボイス導入等に対応すること」が必須である。
・ハードウェア(PC等)はレンタルのみが対象で購入は対象外です。
5.採択される補助金申請のポイント
補助金採択に何より大事なのが【事業計画書】です。この項では事業計画書のポイントをご紹介します。
事業計画にストーリー性があり事業イメージがしやすいか?
「計画にストーリー性があると、具体的な事業イメージがしやすい」
補助金の申請には「いつ・どこで・誰が・なぜそれを実施し・どれくらい儲かるのか」(5w1H)が伝わらないといけません。
しかし、審査官はその事業に精通しているわけではありません。誰が読んでも事業イメージができる計画書の作成がポイントとなります。
また添付資料を駆使し分かり易さを追求できると審査官の負担を減らすことができれば申請資料を読み込んでもらいやすくなります。
事業計画は客観的な事実に基づく説得力のある内容か?
「客観的な事実と説得力を持たせられるかが重要!」
「どういった課題」があって、それに対し「何をどこまで」すると、「どのくらいの効果」が見込めるのか?
そのためには「どのくらいの投資」が必要なのか、といった具体的な数値がないと説得力のある計画とはなりません。
また先進的・革新的な事業内容の場合、
どの程度、社会や経済にインパクトがあるのかも客観的なデータとして提示できるとよいでしょう。
独創的で実現可能性が高い具体的な計画か?
「独創的で実現可能性の高い具体的な計画をどこまで立てられるか?」
補助金の審査項目として「事業の独創性・革新性」は重視されております。
事業の独創性・革新性とは、差別化された自社の強みを生かせる事業であるというところの打ち出しがポイントです。
実現可能性の部分も「誰に」「何を」「どのように」といったコンセプトを明確化することが重要です。
自社の強みを存分に訴求しその強みを生かした成長戦略を練ることがポイントです。
6.補助金の申請書・事業計画書作成の流れ
今回はものづくり補助金の申請を専門家に依頼した場合のイメージでお話したいと思います。
まず、ものづくり補助金に関してはオンラインの申請になってます。
応募したい公募要領をよく確認し期限を確認し期限に間に合うように準備を進める必要があります。
最初に注意しなければいけないのがオンラインで申請するためのgBizIDというものを取得しなければいけません。
通常は2週間程で取得できるものですが、現在はコロナの影響もあり通常よりも時間がかかる可能性がありますので補助金の申請をするのであればgBizIDを最初に取得する必要があります。
(1)専門家との面談
ここで、補助金を使いたい経費の内容や事業構想とかを細かくヒアリングします。
何度かやり取りをしながら提出できるレベルにまで仕上げていきます。
(2)必要書類の確認
ヒアリングの段階である程度必要書類等も確認しておくのが良いと思います。
補助金の種類によっても必要書類が異なりますので公募要領をよく確認します。
(3)必要書類の準備です。
この中に事業計画書を作成も入ってます。ヒアリングした内容を基に計画書を作り込んでいきます。
作り込みをするために必要な情報収集・書類の準備をします。
(4)資料の作り込み
現在の事業内容や、強み、資格、経験、サービス内容、取引先、今回の補助事業の経緯などを記載し、
新サービスの開発の具体的な内容、革新性、写真や図、グラフ等も使って見易くしていきます。
最初はざっくりとしたイメージで作成していき徐々に作りこんでいくイメージです。
(5)最終確認後に提出
書類や添付書類の不備はもちろん、申請の様式や方法も含めて確認が必要です。
7.補助金申請をする!その際に確認すること注意すること
(1)申請前に情報収集を念入りにする。 重要!そもそも自社の業態や今後やろとする事に合致しない制度を選ぶのは時間の無駄になります。
(2)申請期間・申請書類一覧をチェックし抜け漏れが無いようにする
(3)事業計画書を作りこみ、誰がみても内容が理解できるように仕上げる
(4)数字の精度を高める
(5)加点措置や優遇されるポイントについては事前に対策をすすめる。 *加点とは補助額の追加、優遇とは他の申請者と比べて条件を有利にしてもらうことです。
(6)補助金が入金されるまでの資金繰りができており資金の流れを定期的に確認できる環境である。
*補助金受給を前提にした資金繰り計画は無謀です。補助金は助成金と比べて採択率が低い制度で有ることに注意しましょう。
(7)一人で抱え込まないで申請前に専門家で相談する。 ここも重要!採択率を少しでも上げるため専門家のサービスを利用するようお勧めします。