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建設業における罰則・監督処分について 宮城県の事例編その2

4月は「罰則・監督処分」についてブログを書いております。

本ブログで参考にしている事例は宮城県ホームページの事業管理課の項から抜粋して記載しております。

■建設業における罰則・監督処分 概要編→ リンクはこちらをClick

■建設業における罰則・監督処分について 宮城県の事例編その1→リンクはこちらをClick

 

公表されている監督処分の情報からは建設業許可を取得した企業が普段から注意すべきことが何かを読み取ることができます。

このブログテーマは既に建設業許可を取得している方にも見て頂きたい内容です。

*同ホームページの事例からは処分の原因と処分の内容についてのみ記載されております。その原因が発生した具体的な経緯や処分に至るまでの過程は記載が有りません。よって、第三者的に見れは同じ様な原因でも、処分内容が一方では「指示」、もう一方では「営業停止」と処分内容が分かれる場合が有ります。

 


事例1 営業所の所在地を確知できず建設業許可が取り消しになった事例

原因

営業所の所在地を確知できず,宮城県公報で公告したが同日から30日を経過しても申出がなかった。

処分の内容

建設業法第29条の2第1項に基づく許可の取消し

都道府県知事や国土交通大臣がその事業所の所在を確認することができないと建設業許可が取消されます。
債務不履行や何らかの原因等でいつの間にか音信不通で事務所もいつの間にかもぬけの殻…というのは決して珍しいことではありません。
事業が存続できなくなった場合は速やかに廃業届を出しましょう。

 

また、建設業界全体が高齢化している中であり得る事案として建設業許可を取った事業者の代表者(取締役や個人事業主)が死亡、または認知症で事業が存続できなくなっているにも関わらず遺族や関係者が建設業許可の届出について理解しておらず、書類上は会社が存続しているようになっているという事案です。この場合も廃業届の提出が必要です。

 

廃業届に関する内容はこちらのブログをご確認ください→ 建設業許可取得後の手続 ~提出の必要な各種変更届~

 

事例2 経営業務管理責任者及び営業所専任技術者が営業所に勤務していないにも関わらず届け出をしなかった事例

原因

経営業務管理責任者及び営業所専任技術者が営業所に勤務せず,また,他にその代わりになる者もいなかったにもかかわらず,その旨を書面で宮城県知事に届けなかった。

処分の内容

今回の違反行為の再発を防ぐため,少なくとも,次の事項について必要な措置を講じること。

1 今回の事件の再発を防ぐため,少なくとも,次の事項について必要な措置を講じること。

 イ 今回の違法行為の内容及びこれに対する処分内容等について,役職員に速やかに周知徹底すること。

 ロ 建設業法第7条第1号及び同条第2号に掲げる基準を常に満たすようにすること。

 ハ 平成○年度に指示処分を受けたにもかかわらず,今回の違法行為が起きた原因を特定し,再発防止策を講じる

  こと。

 ニ 建設法及び関係法令の遵守を社内に徹底するため,研修及び教育(以下「研修等」という。)の計画を作成し,役

  職員に対し継続的に必要な研修等を実施すること。

 ホ 適正な営業活動が行われるよう業務運営方法の調査点検を行うとともに,社内の業務監督体制の整備を行うこ

  と。

2. 前項イからホまでについて講じた措置(ほかに講じた措置がある場合にはこれを含む。)を平成○年○月○日までに文書により報告するとともに,この処分の日の1年後に当該措置の実施状況を報告すること。

経営業務管理責任者及び専任技術者の設置は建築業許可を取得・維持するための必須要件です。該当する方が退職等で不在になった場合は2週間以内に届出が必要です。この際に後継者が居ない場合は建設業許可の維持ができず建設業許可における「廃業」となります。*ここで言う廃業は建設業を辞めるという意味で会社自体を畳むことではありません

 

代表者自身が経営業務管理責任者と専任技術者を兼ねている場合は、その方が元気で仕事をしている限り問題は有りません。しかし、経営業務管理責任者・専任技術者のどちらか、又は両方を他者に成ってもらっている場合は常に「急に辞める」または死亡等で要件を満たせなくなるリスクを負っております。

建設業許可を取得したらその要件を維持できるように経営業務管理責任者・専任技術者の要件に合った方を複数名体制にするなどの準備が必要です。

 


ブログを最後までご覧いただきありがとうございました。

仙台行政書士法人のブログは毎週火曜日に配信致しますので次回もご覧ください。


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