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公共工事を受注するための手続 入札制度の概要

公共工事の入札制度

公共工事を請負には建設業許可を取得している事が前提になります。苦労して取った許可ですので有効に活用したいところです。

公的機関は癒着防止の観点から特定の企業に任意の値段で工事を依頼することは原則できません。

癒着を防止しつつ、より良い条件で公的機関が工事を発注するための仕組みが入札制度です。*ここで言う入札は一般競争入札を指します。

 

また、入札は誰でも参加できる訳では有りません。公共機関に対して入札参加資格審査申請をして、入札参加資格者名簿に登載されている必要が有ります。

*参考:仙台市の競争入札参加資格者名簿⇐クリックすると仙台市のホームページに移動します。

これには受付期間があり受付期間中に必要事項を記載をして申請書を提出します。ちなみに受付期間は短いものが多いです。

仙台市の令和3年4月から登録を受けたい場合、申請期間は申請期間:令和3年1月18日~令和3年1月22日で郵送かつ必着です。消印有効ではありません。

よって、公共工事を受注するため入札参加資格審査申請をするためには受付前から準備をし、申請期間開始後に即郵送という段取りが必要です。

*用語:入札参加資格審査申請のことを指名願いと呼ぶ自治体も有ります

 

市町村だけではない!公共機関毎に入札する

例えば仙台市の道路を修繕するという工事が有るとします。この場合、仙台市の入札参加資格を得る必要が有ります。仙台市の資格を持って名取市の工事はできません。

県道なら宮城県の入札資格、更には国の各機関で発注する工事なら各機関の管轄省庁の入札資格とそれぞれに資格を持っていなければなりません。

事前に各機関のホームページ等を確認して自社の規模に合うような工事内容かも検討して入札する機関を決める必要があります。

 

入札参加資格審査申請

公共工事は工事の概要を公示し、それに対して入札資格を持つ建設会社が入札して発注元を決定します。

この入札資格を得るために各機関へ登録されるための審査を入札参加資格審査申請と言います。

この申請をするためには最低限のラインが有ります。仙台市のページから参加資格の一部分を抜粋します。

■「工事」の区分で申請する場合は、工事請負を申請する者は建設業法に基づく許可を受けていること、また社会保険等(健康保険、厚生年金、雇用保険)に加入していること(加入義務がない場合を除く)

■仙台市から課税されている市税を滞納していないこと、並びに個人以外の場合にあっては、法人の市民税及び事業所税に係る市長に対する申告を行っていること(当該申告義務を有する者に限る。)

■消費税及び地方消費税を滞納していないこと

*この他、暴力団の介入などが無い等の細かな要件が有ります。

*税の滞納については現在コロナウイルス感染症の影響による納税の猶予を受けているなど特別な事情がある場合は除きます

 

最低限のラインを保ち更に「経営事項審査=経審」と呼ばれる財務状況や経営規模、技術力などの審査を受けてその結果を示した表を添付し入札参加資格審査申請を行います。

よって、審査申請をする前段階で「経審」を受けていなければなりません。

建設会社の決算から入札参加資格審査申請までの流れを大まかに説明すると…

決算→税務申告→決算変更届提出→経審を受ける→入札参加資格審査申請となります。


次回のブログでは「経営事項審査=経審」について解説します。

 

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